Zendesk 2024年1月のアップデート情報をまとめてみました
こんにちは、昴です。
今回はZendeskの2024年1月のアップデート情報について1つずつ見ていきます。
Support
画面の更新がいらないエージェント用ホーム画面
エージェント用ホーム画面は、チケット、メッセージングの会話、CCに追加されているまたはフォローしている会話など、すべての対応業務をエージェントが一元管理できる場所です。エージェント用ホーム画面はリアルタイムで動作し、自分に割り当てられたチケットとその最新のアップデートが、画面の更新を行わなくても、その瞬間に表示されます。詳しくは「エージェント用ホーム画面の使用」を参照してください。
Zendesk Supportでは最新のチケットや会話を確認するために画面を更新する必要がありましたが、エージェント用ホーム画面を使用すると、チケットやフォローしている会話など、リアルタイムで更新され表示されるようになります。 エージェント用ホーム画面には以下の要素が含まれます。
- 自分の作業
自分に割り当てられたチケット -
共有中の作業
自身がCCに追加されているチケットやフォローしているチケット -
完了した作業
過去30日間で完了したチケット(ステータスが解決済みまたは終了のもの、アーカイブ済みのチケット、完了されたサイドカンバセーションを含む) -
チケットの統計情報
顧客満足度評価の統計 -
更新
チケットの更新情報、更新をクリックすると対象のチケットが開きます。
このエージェント用ホーム画面を使用するには、管理センターのワークスペース > エージェントツール > エージェントインターフェイスへ移動し、「エージェント用ホーム画面を有効にする」を有効にすることで使用可能となります。有効にした場合、Zendesk Supportのホーム(サイドバーの家のマーク)がエージェント用ホーム画面になります。
Explore
チケットタグ属性の利用
チケットタグ属性はChat:Engagementsデータセットで利用可能です。詳しくは「オンラインチャットのメトリックと属性」を参照してください。
Zendesk ExploreのChat:Engagementsデータセットでチケットタグ属性が利用可能になりました。こちらはProfessional以上のプランで利用可能となっています。
エージェント関連の属性値 -以前と現在-
ChatおよびTalkのデータセットのエージェント関連の属性の値には、現在エージェントまたは管理者のロールを持つユーザーだけでなく、以前にエージェントまたは管理者のロールを持ち、少なくとも1回チケットに割り当てられたユーザーも反映されます。詳しくは「オンラインチャットのメトリックと属性」および「Zendesk Talkのメトリックと属性」を参照してください。
これまでChatやTalkのデータセットで利用するエージェント関連の属性値は、現状のロール(今エージェントあるいは管理者のロールの人)で反映されていました。今回から、現在では当てはまらないユーザーでも、これまでにエージェントや管理者のロールを持っている状態で1回でもチケットを割り当てられたユーザーも反映されるようになりました。
Guide
チケットに外部コンテンツを固定
閲覧中のチケットに外部コンテンツを固定表示することができます。固定された外部コンテンツは、コンテキストパネルのナレッジセクションの「チケットに固定済み」というセクションに表示されます。固定されたコンテンツはエンドユーザーには表示されません。チケットとの関連性がなくなった外部コンテンツは、ピンアイコンを選択してチケットから固定を解除することができます。詳しくは「チケットへのコンテンツのリンク、引用、固定表示」を参照してください。
まずGuideでは検索する際に、作成したヘルプセンター記事の他に外部コンテンツをソースとして含めることができます。この設定はGuideのGuide管理 > 設定 > 検索設定 > クローラーの管理から外部コンテンツを検索ソースに追加することができ、さらに検索ソースで追加した外部コンテンツを選択することで外部コンテンツが検索結果に含まれるようになります。
これを踏まえて、これまでSupportのナレッジベースではヘルプセンターの記事や外部コンテンツのリンクをチケットに挿入することが出来ました。しかしチケットにコンテンツを固定する昨日については、ヘルプセンターの記事は固定することが出来ましたが、外部コンテンツは固定することができませんでした。今回のアップデートより外部コンテンツもチケットに固定できるようになりました。
コンテンツブロックで表を利用
コンテンツブロックで表が使用できるようになりました。表からコンテンツブロックを作成したり、コンテンツブロック内で表を作成および編集できるようになりました。ツールバーに新しく追加された表の書式設定を使って、表の行や列の追加や削除、セルの間隔や罫線の幅などの設定を行うことができます。詳しくは「ヘルプセンターの記事エディタツールバーのリファレンス」を参照してください。
Guideではヘルプセンターに記事を追加するほかに、コンテンツブロックを追加することができます。コンテンツブロックとは、ヘルプセンター内の1つ以上の記事で、またはアカウント内の異なるヘルプセンターブランド間でグループ化され、再利用されるテキストのセグメントです。 今回のアップデートによりコンテンツブロックに表を挿入できるようになり、コンテンツブロック作成時のツールバーから挿入することができます。
コンテンツブロックはヘルプセンターもしくはGuide管理の追加 > コンテンツブロックから作成・追加することができます。
記事エディタのUI強化
記事エディターのUIの強化が開始され、まず、新しいアクションフッターと折りたたみ可能な記事設定パネルが導入されました。新しいアクションフッターと折りたたみ可能な記事設定パネルの導入を最初の一歩として、2024年は年間を通してGuide記事エディターのユーザーインターフェイス(UI)に変更を加えていきます。 新しいアクションフッターを使えば、よく使う機能(保存、プレビュー、公開など)に、数回クリックするだけで簡単にアクセスできます。折りたたみ可能な新しい記事設定パネルをクリックして、記事設定を展開または折りたたむことができます。これにより、パネルの表示にわずらわされずに、記事を書いたり確認したりすることができます。詳しくは「記事エディターUIの機能強化:アクションフッターと折りたたみ可能な記事設定パネル」を参照してください。
2024年は年間を通して記事エディタのUIを強化していくようです。今回の強化は新しいアクションフッターの導入と折り畳み可能な記事設定パネルです。 新しいアクションフッターは記事作成時のフッター右にあるボタンで、ここから記事の記事の保存プレビュー、公開などが行えます。
折り畳み可能な記事設定パネルは、これまで記事作成時に右側に表示されていた設定が表示・非表示を切り替えられるようになりました。記事設定の「歯車のマーク」をクリックすることで切り替えることができます。
セキュリティ
チケットの削除スケジュール
高度なデータプライバシーとデータ保護(ADPP)アドオンを使用して、高度なデータ保持ポリシーを作成できるようになりました。削除スケジュールを作成し、終了したチケットを一定期間後に自動的に削除することで、データストレージを管理し、GDPRやCRPAなどのグローバル化が進む個人情報保護法に準拠することができます。詳しくは「複数のチケット削除スケジュールを使用した高度なデータ保持ポリシーの作成」を参照してください。
アドオンにより、終了したチケットを一定期間後に自動的に削除することができる削除スケジュールを作成することができます。この機能により、データストレージ管理だけでなく、高度なデータ保護を行うことができます。 この機能はアドオンで追加後、管理センターのアカウント > セキュリティ > 削除スケジュールから「削除スケジュールを作成」を選択することで利用できます。
メッセージング
@メンションが利用可能に
@メンションを使用したエージェントのコラボレーションにより、再割り当てすることなく、追加のエージェントをメッセージング会話に参加させることができます。Web、モバイル、およびソーシャルメッセージングなどのチャネルで、エージェントのメッセージング会話に@メンションを利用できるようになりました。この機能は、管理センターで設定しなくても、デフォルトでアカウントで利用できます。詳しくは「メッセージングでのエージェントコラボレーションのアクティブ化」および「メッセージング会話における@メンションを使ったコラボレーション」を参照してください。
メッセージングで@メンションが利用できるようになりました。これにより、エージェントを再割り当てすることなく他のエージェントをメッセージングの会話に参加させることができます。 この機能は管理センターのオブジェクトとルール > チケット > 設定へ移動し、「メッセージングでのエージェントコラボレーション」を有効にすることで利用できます。
ワークフォースマネジメント
エージェントのアクティビティをリアルタイムで確認
ZendeskのワークフォースマネジメントツールであるTymeshiftの「エージェントのアクティビティ」ページで、管理者が生産性のタイムラインを表示できるようになりました。このタイムラインにより、管理者はエージェントのパフォーマンスの詳細をリアルタイムで確認することができます。詳しくは「「エージェントのアクティビティ」ページについて」を参照してください。
Tymeshiftにてエージェントの名前をクリックすることでアクティビティの概要を確認することができます。アクティビティの概要は以下の通りです。
※こちらの画像はZendeskヘルプから引用
- 1行目:選択した日付のエージェントのアクティビティ
- 2行目:エージェントのイントラディスケジュール
- 3行目:遵守状況とスケジュール遵守率
- 4行目:エージェントのZendesk Talkの状態
エージェントアクティビティ履歴システムレポート
ZendeskのワークフォースマネジメントツールであるTymeshiftに、新機能のエージェントアクティビティ履歴システムレポートが追加されました。エージェントアクティビティレポートでは、各エージェントのアクティビティの履歴や、エージェントの目標達成率、割り当てポイント、給与対象時間および給与対象外時間の概要を確認できます。詳しくは「システムレポートテンプレートについて」を参照してください。
Tymeshiftにエージェントアクティビティ履歴システムレポートが追加されました。「レポート」ページからシステムレポートテンプレートにアクセスして、エージェントの勤務時間や承認済み休暇リクエストに関するインサイトを得ることができます。
Zendesk API
チケットAPI
Ticketing APIのOpenAPI仕様は、開発者向けドキュメントからダウンロードできます。Ticketing APIホームページの「Download OpenAPI file」セクションをご覧ください。
チケットワークフローを管理するために、チケット・ユーザー・組織・カスタムオブジェクトでサポートAPIを使用することができます。 上記のリンクへ移動した後、「OpenAPIファイルをダウンロード」からダウンロードすることができます。
注目の新規リソース
ZendeskのAI
Zendesk AIおよび高度なAIの使い方。Zendesk AIは、よりスマートな会話やボットから、エージェントの生産性向上ツール、管理者向けの新しいインサイトやすばやく実行できるアクションまで、サービスエクスペリエンスのあらゆる側面を向上させます。この記事では、Zendeskが提供するAIを利用した機能をすべてご紹介します。詳しくは「Zendesk AIおよび高度なAIの使い方」を参照してください。
Zendeskで登場するAIにはZendesk AIと高度なAIの2パターンあります。Zendesk AIはスタンドアロン製品とSuiteプランに含まれ、プランによって機能が異なります。高度なAIはProfessional以上のプランでアドオンとして利用することができます。 AIの機能の詳細は上記リンクよりご確認ください。
Tymeshift
TymeshiftのワークフォースマネジメントリソースがZendeskヘルプセンターで利用可能になりました。ZendeskのワークフォースマネジメントソリューションであるTymeshiftは、カスタマーサービス組織の予測能力と効率性を向上させるための計画、スケジューリング、モニタリングに役立つツールを幅広く備えています。詳しくは「ワークフォースマネジメント関連のリソース」を参照してください。
ZendeskヘルプセンターでTymeshiftのワークフォースマネジメントリソースが利用可能になりました。
エージェントワークスペースを利用する上での推奨要件
最適なエージェントワークスペースエクスペリエンスをお楽しみください。新しく公開された推奨リソースを参照して、エージェントに最良の作業環境を提供してください。詳しくは「エージェントワークスペースのシステムリソースに関する推奨事項」を参照してください。
エージェントワークスペースを最適な環境でご利用いただくには、以下の要件が推奨されます。
- インターネット回線速度:100 Mbps以上
- ダウンロード速度:3 Mbps以上
- アップロード速度:8.5 Mbps以上
- RAM:8 GB以上
- iOS用Safari:最新バージョンと1つ前のバージョン
- iOS用Chrome:最新バージョン
- Intel Core i7またはAMD Ryzen 5クアッドコア以上
最低要件は以下となります。
- インターネット回線速度:25 Mbps以上
- ダウンロード速度:1 Mbps以上
- アップロード速度:6 Mbps以上
- RAM:5 GB以上
- Intel Core i5またはAMD Ryzen 5クアッドコア
まとめと感想
今回はZendeskの2024年1月のアップデート情報について詳しくまとめました。アドオンでのアップデート事項がいくつかあり、様々なカスタマイズができるかと思います。 また、個人的にはエージェントホーム画面に最も注目しています。今後のアップデートで、現状の様々な制限が取り除かれていくようなので楽しみです。
参考記事
Zendeskヘルプ > 製品関連のニュースと新着情報 > Zendeskの新機能 > Zendeskの新機能:2024年1月